ダウ先物は続落もナスダック１００は反発　ひとまず最悪の事態回避で落ち着き＝米国株

米株価指数先物（3月限）（NY時間08:47）（日本時間22:47）
ダウ先物　44482（-83.00　-0.19％）
S＆P500　6023.25（+1.00　+0.02％）
ナスダック100先物　21437.75（+32.75　+0.15％）

　きょうの米株価指数先物市場はまちまちの展開が見られており、ダウ先物は続落しているものの、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００は反発。市場はトランプ関税のヘッドラインに一喜一憂しているが、前日はメキシコに続き、カナダも関税賦課が３０日間延期となった。ただ、中国には予定取りに１０％の追加関税が発動され、中国側も報復措置を発表している状況。

　ただ、ひとまず最悪の事態は回避されたことで、市場は落ち着いている。しかし、欧州もまだあり、予断を許さない状況に変化はなさそうだ。「関税問題は期待ほど早くは解決しない。もちろん、決算が多少の活気をもたらしてはいるが、関税というより大きなゲームが展開されている。われわれはまだ長いプロセスの始まりに立っているに過ぎず、慎重に進めることを推奨する」といったコメントも出ている。
　
　また、強気な見方も根強い。「いまも力強い米消費と企業業績に後押しされた強気相場にある。このシナリオに何かひびが入るまでは、下落局面は買い時だと考えている。貿易の不確実性が高まることを覚悟しておくべきだが、全体的な背景は依然かなり堅調だと考えている」との声も聞かれた。

　なお、本日は引け後にアルファベット<GOOG>とＡＭＤ<AMD>が決算を発表予定。日本時間０時の経済指標は１２月の米求人件数が予定されている。

　ファイザー<PFE>が時間外で上昇。取引開始前に１０－１２月期決算（第４四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。新型コロナワクチンのコミナルティと錠剤の販売が好調だった。

　メルク<MRK>が時間外で下落。取引開始前に１０－１２月期決算（第４四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、株価は時間外で冴えない反応。通期の見通しが予想を下回ったことが嫌気されている。２０２５年２月から少なくとも同年半ばまで、中国へのＮＰＶ薬ガーダシルの出荷を停止すると発表。その影響が２５年度の通期見通しに反映させたとしている。

　化粧品のエスティローダー<EL>が時間外で下落。取引開始前に１０－１２月期決算（第２四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、第３四半期の見通しが冴えなかったことが嫌気されている模様。

　スーパー・マイクロ・コンピューター<SMCI>が時間外で上昇。同社は２月１１日の引け後に最新情報のアップデートを行うと発表したことが材料視されている。

　情報分析ソフトのパランティア・テクノロジーズ<PLTR>が大幅高。前日引け後に１０－１２月期決算（第４四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、第１四半期、通期とも予想を上回る売上高見通しを示した。ＡＩの力強い需要が牽引した。

（NY時間08:57）（日本時間22:57）時間外
ファイザー<PFE>　26.40（+0.20　+0.76%）
メルク<MRK>　91.30（-8.49　-8.51%）
エスティローダー<EL>　78.50（-4.27　-5.16%）
スーパー・マイクロ<SMCI>　28.09（+1.24　+4.62%）
パランティア<PLTR>　103.24（+19.50　+23.29%）

アップル<AAPL>　227.38(-0.63　-0.28％)
マイクロソフト<MSFT>　411.90(+0.98　+0.24％)
アマゾン<AMZN>　238.39(+0.97　+0.41％)
アルファベット<GOOG>　204.39(+1.75　+0.86％)
テスラ<TSLA>　386.11(+2.43　+0.63％)
メタ<META>　700.80(+3.34　+0.48％)
エヌビディア<NVDA>　116.54(-0.12　-0.10％)
AMD<AMD>　115.35(+1.08　+0.95％)
イーライリリー<LLY>　810.31(-0.12　-0.01％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース