ダウ先物は続伸　ベッセント財務長官の発言もムード高める　好決算もネガティブな反応＝米国株

米株価指数先物（3月限）（NY時間08:29）（日本時間22:29）
ダウ先物　45049（+45.00　+0.10％）
S＆P500　6099.75（+13.25　+0.22％）
ナスダック100先物　21768.50（+5.50　+0.03％）

　きょうの米株価指数先物市場、ダウ先物は続伸しているものの、ナスダック１００は横ばいで推移している。トランプ関税の脅威が緩和しており、米株式市場には落ち着いたムードが広がっている。

　本日はベッセント財務長官の発言もムードを高めているようだ。長官は「トランプ政権は米１０年債利回りの低下に注力」と発言。一方でＦＲＢに利下げを強要していない姿勢も示していた。これは、インフレ抑制に注力する趣旨の発言で、エネルギー価格の下落に着目しているようだ。米１０年債利回り、すなわち長期金利はインフレ期待に左右される面が大きい。

　一方、決算発表が続いているが、好決算ではあるもののネガティブな反応が見られている。クアルコム<QCOM>、スカイワークス<SWKS>といった携帯関連や、半導体設計のアーム<ARM>などが決算を発表していたが、良好な内容ではあったものの、事前の期待が高かったこともあり、物足りない内容との受け止めも多い。また、フォード<F>、ハネウェル<HON>も発表していたが、こちらは見通しが嫌気されている状況。

　先日のマグニフィセント７を始め、今回の決算は「悪くはないものの反応は鈍い」といった印象もある。なお、本日はアマゾン<AMZN>が引け後に発表を予定しており反応が注目される。

　携帯用半導体のクアルコム<QCOM>が決算を受け時間外で下落。好決算ではあったものの、コントロールできない投資家の懸念に圧倒との評価も出ているようだ。

　半導体設計のアーム<ARM>が決算を受け時間外で下落。好調な決算ではあったものの、第４四半期の売上高見通しが予想範囲内だったことに物足りなさを感じている模様。一部のアナリストからはさらに強気な見通しが示されていた。

　フォード<F>が決算を受け時間外で下落。１株利益、売上高とも予想を上回ったものの、通期のＥＢＩＴの見通しが予想を下回ったことが嫌気されている。自動車の価格下落や新車発売関連費用を理由に挙げた。

　ワイヤレス半導体のスカイワークス・ソリューションズ<SWKS>が時間外で大幅安。良好な決算ではあったものの、同社の説明が嫌気されている模様。同社は競争環境が激化しているとし、「目標としていた結果は得られなかった」と述べた。

　コングロマリットのハネウェル<HON>が決算を受け時間外で下落。通期のガイダンスで予想を下回る見通しを示したことが嫌気されている。同社は決算発表前までは時間外で株価が上昇していた。以前も観測報道が伝わっていたが、３つの独立した企業に分割する計画を進めていると報じられている。ウォールストリート・ジャーナル（ＷＳＪ）が関係者の話として伝えた。

（NY時間08:39）（日本時間22:39）時間外
クアルコム<QCOM>　166.29（-9.57　-5.44%）
アーム<ARM>　165.20（-8.06　-4.65%）
フォード<F>　9.41（-0.60　-6.00%）
スカイワークス<SWKS>　64.14（-22.94　-26.34%）
ハネウェル<HON>　215.00（-7.35　-3.31%）

アップル<AAPL>　231.21(-1.26　-0.54％)
マイクロソフト<MSFT>　413.44(+0.15　+0.04％)
アマゾン<AMZN>　238.11(+1.94　+0.82％)
アルファベット<GOOG>　192.06(-1.24　-0.64％)
テスラ<TSLA>　373.83(-4.34　-1.15％)
メタ<META>　707.62(+2.75　+0.39％)
エヌビディア<NVDA>　127.19(+2.36　+1.89％)
AMD<AMD>　111.25(-0.76　-0.68％)
イーライリリー<LLY>　848.97(+6.79　+0.81％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース