ダウ先物は上昇　本日も上昇して始まりそうだが、上値を抑えられるか注目＝米国株

米株価指数先物（3月限）（NY時間08:42）（日本時間22:42）
ダウ先物　43625（+90.00　+0.21％）
S＆P500　6004.25（+3.50　+0.06％）
ナスダック100先物　21416.25（-4.00　-0.02％）

　きょうの米株価指数先物市場でダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも上昇しており、本日も上昇して始まりそうだ。ただ、ここ数日は終盤に上値を抑えられることが多く、本日はどうか注目される。

　投資家は引き続き貿易問題に関心を寄せる中、トランプ大統領の貿易に関する最新の声明を検証している。大統領は、カナダとメキシコからの輸入品に対する関税について、３０日間の猶予期間終了後、「実施するつもりだ」と述べていた。また、中国の半導体産業への規制強化を日本やオランダなどの同盟国にも迫っている。同時に米国独自の半導体規制を厳格化する案も検討していると伝わった。中国の技術力を制限する取り組みはバイデン前政権の下で開始されたが、拡大および強化を図る。

　トランプ政権は自国の半導体装置メーカーに課す対中規制と同等の対応を主要同盟国に求める狙いがある。バイデン前政権でも優先事項と位置付けられていた。

　投資家はまた、主要企業の決算にも注目しており、明日の引け後のエヌビディア<NVDA>の発表を待っている。いつも通りに投資家の満足度のハードルは高そうだ。

　一部からは「ＡＩトレードのブームは終わったと考えている投資家もおり、彼らは疑う理由や証拠を探している。しかし、われわれの見解では、ＡＩトレードは依然としてブームは終わっていないと思う。まだ２－４年は続くと思う」との声も出ている。

　本日は日本時間０時に米消費者信頼感指数が発表される。先週の弱い米経済指標やウォルマートの冴えない見通しから、ここ数日市場には、米個人消費中心に先行き不安が台頭している。今回の数字が予想を下回る内容であれば、敏感に反応する可能性も留意される。

　ズーム・コミュニケーション<ZM>が決算を受け時間外で下落。第１四半期と通期のガイダンスが予想を下回ったことが嫌気されている模様。

　ホームセンター最大手のホーム・デポ<HD>が決算を受け時間外で小幅高。既存店売上高が予想外の増収となったほか、１株利益も予想を上回った。ただ、株価は冴えない反応。通期のガイダンスで予想を下回る既存店売上高の伸びを示したほか、１株利益も減益を見込んだ。

　ドーナツのクリスピー・クリーム<DNUT>が決算を受け時間外で大幅安。１株利益、売上高とも予想を下回った。ＥＢＩＴＤＡも米国が不調で予想を下回っている。通期のガイダンスも公表し、予想を下回る見通しを示した。

　減量薬の調剤版を販売する遠隔医療プラットフォームのヒムズ＆ハーズ・ヘルス<HIMS>が決算を受け大幅安。決算は好調だったものの、同社は、ＦＤＡが減量薬の品薄状態が解消されたと発表したことを受けて、デンマークのノボ社の減量薬「ウェゴヴィ」の調剤版の一部販売を停止すると発表。同社は引き続き、パーソナライズされた減量薬の販売は継続するとしているが、ネガティブな反応を見せている。

　オンライン教育のチェグ<CHGG>が決算を受け時間外で大幅安。第１四半期のガイダンスも公表し、予想を下回る売上高見通しを示したことが嫌気されている。

（NY時間08:52）（日本時間22:52）時間外
ズーム・コミュニケーションズ<ZM>　77.20（-3.90　-4.81%）
ホーム・デポ<HD>　385.01（+2.58　+0.68%）
クリスピー・クリーム<DNUT>　7.41（-1.72　-18.84%）
ヒムズ＆ハーズ<HIMS>　40.22（-11.09　-21.61%）
チェグ<CHGG>　1.24（-0.32　-20.35%）

アップル<AAPL>　247.29(+0.19　+0.08％)
マイクロソフト<MSFT>　403.00(-1.00　-0.25％)
アマゾン<AMZN>　212.55(-0.16　-0.08％)
アルファベット<GOOG>　180.28(-0.91　-0.50％)
テスラ<TSLA>　329.37(-1.16　-0.35％)
メタ<META>　668.19(+0.06　+0.01％)
エヌビディア<NVDA>　130.46(+0.18　+0.14％)
AMD<AMD>　107.98(-0.13　-0.12％)
イーライリリー<LLY>　892.00(+10.60　+1.20％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース