ダウ先物、トランプ発言で伸び悩む　エヌビディア決算は見方がまちまち＝米国株

米株価指数先物（3月限）（NY時間08:57）（日本時間22:57）
ダウ先物　43456（-50.00　-0.11％）
S＆P500　5986.75（+16.00　+0.27％）
ナスダック100先物　21315.50（+128.50　+0.61％）

　きょうの米株価指数先物市場でダウ先物が下げに転じているほか、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００もプラス圏では推移しているものの伸び悩んでいる。

　先ほどトランプ大統領が自身のソーシャルメディアプラットフォームであるトゥルース・ソーシャルへの投稿で、メキシコとカナダ、そして中国への１０％の追加関税を３月４日に発動すると述べた。４月２日の相互関税の日付は完全に有効なままとも言及。４月とも見られていただけに、米株式市場には動揺が走り、ネガティブな反応が出ている。

　前日引け後に発表になったエヌビディア<NVDA>の決算に対する市場の見方はまちまち。一部の投資家が期待していたような爆発的な数字には届かなかったものの、強気な売上予測ではあった。いまのところ中国のディープシークが同社のＡＩチップ需要に打撃を与えていないことを再確認させたとの指摘も出ていた。ただ、時間外で株価はプラス圏で推移。

　「過去２年間の株高をリードしてきたＩＴ・ハイテク大手は、２０２５年にはバリュエーション不安が高まり、米株式市場は上値の重い展開となっている。そのような中、弱い内容の米経済指標が相次いでおり、ＦＲＢが近いうちにインフレ懸念から景気に軸足を移す必要性に趣きを置き始める」といった声も出ている。また、「月末接近で国債から株式へのポジティブなリバランスの流れによって、米株式市場は底堅く推移する」との見方も出ている。

　なお、先ほど第４四半期のＧＤＰ改定値が公表されていたが、全体と個人消費は速報値から変わらずだったが、ＧＤＰデフレータ、ＰＣＥコアデフレータといったインフレ系の数字は上方改定されていた。ただ、それ自体の米株式市場の反応は限定的。

　セールスフォース<CRM>が決算を受け時間外で下落。第１四半期と通期の売上高見通しが予想を下回ったことが嫌気されている模様。

　クラウドを活用したビッグデータの保管分析サービスを手掛けるスノーフレイク<SNOW>が決算を受け時間外で大幅高。１株利益、売上高とも予想を上回った。重要な指標である進行中の残存履行義務も予想を上回っている。通期の製品売上高の見通しが予想を若干上回った。最近投入したＡＩ製品の採用に関連して楽観的なシグナルを送っている。同社は、マイクロソフト<MSFT>との提携強化も発表した。

　ｅコマースのイーベイ<EBAY>が決算を受け時間外で下落。予想を下回る第１四半期の売上高見通しを示したことが嫌気されている。ドイツと英国での需要低迷が響いている。

（NY時間09:07）（日本時間23:07）時間外
セールスフォース<CRM>　300.00（-7.33　-2.39%）
スノーフレーク<SNOW>　189.00（+22.81　+13.73%）
イーベイ<EBAY>　62.95（-6.19　-8.95%）

アップル<AAPL>　239.09(-1.27　-0.53％)
マイクロソフト<MSFT>　401.40(+1.67　+0.42％)
アマゾン<AMZN>　217.89(+3.54　+1.65％)
アルファベット<GOOG>　176.34(+1.64　+0.94％)
テスラ<TSLA>　295.75(+4.95　+1.70％)
メタ<META>　683.70(+10.00　+1.48％)
エヌビディア<NVDA>　133.92(+2.64　+2.01％)
AMD<AMD>　106.01(+1.27　+1.21％)
イーライリリー<LLY>　914.00(-1.01　-0.11％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース