ダウ先物は８６２ドル安　底が見えず　中国が報復措置を強化＝米国株

米株価指数先物（6月限）（NY時間08:40）（日本時間21:40）
ダウ先物　37000（-862.00　-2.28％）
S＆P500　4919.00（-101.25　-2.02％）
ナスダック100先物　16936.50（-307.25　-1.78％）

　本日も米株価指数先物市場は売りが強まっており、ダウ先物は８６０ドル安となっている。マグニフィセント７を始め、本日もＩＴ・ハイテク株は時間外で下落しており、本日も不安定な動きが先行して始まりそうだ。

　本日からトランプ関税が発動されているが、それに対して中国が本日、米国製品への関税を３４％から８４％に引き上げると発表。カナダも米国製車両に２５％の報復関税を課す計画を再確認。これには、ＵＳＭＣＡ（米国・メキシコ・カナダ協定）に準拠していない車両に加え、米国からカナダに持ち込まれるＵＳＭＣＡ準拠の完成車両のカナダおよびメキシコ以外の部品も含まれる。

　貿易戦争エスカレートへの懸念から、米株式市場は底が見えない状態が続いている。

　一部からは「基本シナリオでは、関税は徐々に現在の水準よりも低くなることが期待されるが、われわれの生涯で経験する最高レベルではない。しかし、近い将来に、小規模な何らかの合意が成立する可能性もあるが、短期的には関税は上昇する可能性が高い」との声も聞かれた。

　アップル<AAPL>が時間外で５日続落。今回の下落で値ごろ感も指摘され、アナリストからは「買い」推奨を維持とのコメントも出ているが、同時にバリュエーションには依然割安感はなく、さらなる下落リスクも懸念されるとも述べた。目標株価を２０２．３３ドルから１６７．８８ドルに引き下げている。

　ファイザー<PFE>、メルク<MRK>、イーライリリー<LLY>など医薬品株が時間外で下落。トランプ大統領が「医薬品に対する大幅な関税を間もなく発表する予定」と発言したことが嫌気されている。

　石炭のピーボディ・エナジー<BTU>が時間外で大幅高。トランプ大統領が米国での石炭採掘と利用拡大に向けた大統領令に署名したことが好感されている。

　卵および卵製品のカルメイン・フーズ<CALM>が時間外で下落。前日引け後に１２－２月期決算（第３四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を下回った。同社はまた、全国的な卵価格高騰の原因について、米司法省の反トラスト部門から民事調査要求を受け取ったことを明らかにした。

（NY時間08:50）（日本時間21:50）時間外
ファイザー<PFE>　20.97（-0.87　-3.98%）
メルク<MRK>　75.40（-3.55　-4.50%）
ブリストル・マイヤーズ<BMY>　50.83（-2.24　-4.22%）
ジョンソン＆ジョンソン<JNJ>　143.50（-6.50　-4.33%）

ピーボディ・エナジー<BTU>　12.76（+1.50　+13.32%）
カルメイン・フーズ<CALM>　85.82（-4.51　-4.99%）

アップル<AAPL>　171.75(-0.67　-0.39％)
マイクロソフト<MSFT>　352.12(-2.44　-0.69％)
アマゾン<AMZN>　169.85(-0.81　-0.47％)
アルファベット<GOOG>　145.83(-0.75　-0.51％)
テスラ<TSLA>　222.29(+0.43　+0.19％)
メタ<META>　506.50(-3.95　-0.77％)
エヌビディア<NVDA>　97.42(+1.12　+1.16％)
AMD<AMD>　77.31(-0.90　-1.15％)
イーライリリー<LLY>　700.06(-26.18　-3.60％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース