ダウ先物は下落　ナスダック１００が大幅安　エヌビディアに売り強まり、半導体関連が下落＝米国株

米株価指数先物（6月限）（NY時間08:47）（日本時間21:47）
ダウ先物　40467（-108.00　-0.27％）
S＆P500　5376.75（-51.50　-0.95％）
ナスダック100先物　18641.50（-318.75　-1.68％）

　米株価指数先物市場でダウ先物は小動きに留まっているものの、ナスダック１００は大幅に下落。時間外でエヌビディア<NVDA>に売りが強まっており、半導体関連株の下げが目立っている。

　米国の輸出規制に準拠し、中国向けに設計されたＡＩアクセラレータ「Ｈ２０」について、今後は対中輸出許可が必要になると米政府から通知されたことを明らかにした。これらに関して、５５億ドルの費用が発生する見込みだと述べている。

　また、オランダの半導体製造装置メーカー、ＡＳＭＬ<ASML>の決算が冴えなかったことも圧迫。新規受注が予想を下回ったほか、ガイダンスも公表し、第２四半期の売上高は予想を下回る見通しを示した。また、関税の影響を数値化する方法が分からないとしている。

　トランプ関税について市場は、やや落ち着きを取り戻しているものの、企業決算からは不確実性が指摘されている。ユナイテッド航空<UAL>が前日に決算を発表していたが、通期のガイダンスについて、景気後退シナリオと安定シナリオの２つの見通しを示す、異例の対応を行っていた。

　トランプ政権は９０日間の猶予やスマホとＰＣなど電気製品に対する関税免除を発表したが、トランプ大統領は一時的な措置に過ぎないことをほのめかしている。

　また、米中のチキンゲームは続いているようで、中国側は、米政権が敬意示すなら交渉にオープンであるとの報道も伝わっていた。ただし、米閣僚が侮蔑的な発言を慎み、中国に対して敬意を示すことが含まれているほか、米国による制裁および台湾に関する中国の懸念に対処する意思を示すことが挙げられている。

　本日は午後にパウエルＦＲＢ議長の講演が予定されているが、追加利下げに対する慎重姿勢に変化はないものと見られている。ただし、米国債が過度に不安定な動きをするようであれば、ＦＲＢが介入するとの観測も流れている中、その辺のヒントが何か出るか注目される。

　損保のトラベラーズ<TRV>が決算を受け時間外で上昇。保険料収入が予想を下回り、経常収益が予想を下回ったものの、コア１株利益は予想を上回った。

　ユナイテッド航空<UAL>が決算を受け時間外で上昇。１株利益、売上高とも予想を上回った。一方、ガイダンスでは、第２四半期は予想を下回る１株利益の見通しを示したほか、今回は先行き不透明感から、通期については２つのシナリオを用意。安定シナリオであれば、従来の１株利益の見通しを維持している。

　特殊車両を手掛けるＲＥＶ<REVG>が時間外で下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げた。

（NY時間08:57）（日本時間21:57）時間外
トラベラーズ<TRV>　257.14（+7.48　+3.00%）
ユナイテッド航空<UAL>　71.15（+4.15　+6.19%）
ＡＳＭＬ・ＡＤＲ<ASML>　658.75（-24.41　-3.57%）
ＲＥＶ<REVG>　30.75（-1.06　-3.33%）

アップル<AAPL>　199.65(-2.49　-1.23％)
マイクロソフト<MSFT>　381.14(-4.59　-1.19％)
アマゾン<AMZN>　177.25(-2.34　-1.30％)
アルファベット<GOOG>　155.48(-3.20　-2.02％)
テスラ<TSLA>　248.90(-5.21　-2.05％)
メタ<META>　511.00(-10.52　-2.02％)
エヌビディア<NVDA>　104.69(-7.51　-6.69％)
AMD<AMD>　88.76(-6.53　-6.85％)
イーライリリー<LLY>　753.35(-3.83　-0.51％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース