ダウ先物は下落もナスダック１００は上昇　米中の緊張は続く＝米国株

米株価指数先物（6月限）（NY時間08:49）（日本時間21:49）
ダウ先物　39655（-120.00　-0.30％）
S＆P500　5403.75（+2.00　+0.04％）
ナスダック100先物　18842.25（+38.25　+0.21％）

　米株価指数先物市場でダウ先物は下落しているものの、ナスダック１００は上昇している。本日の米株式市場は神経質な展開も予想される。

　市場ではトランプ関税や米中の緊張が緩和するとの期待から、ここ数日急速な買い戻しが入っているが、本日はその動きも一服している。中国が、米国との貿易協議は現在進行中ではないと表明したことで、緊張緩和への投資家の期待が打ち砕かれている。

　中国商務省は、米中間の貿易交渉は行われていないと表明。「両国間の交渉進展に関するすべての発言は無視すべきだ」と述べていた。同報道官はまた、米国による一方的な関税の撤廃を求めている。

　「政権から関税に関するより穏健なトーンが聞かれるのは前向きだが、市場が目指す最終目標は関税の撤廃か重大な貿易合意であるため、株価は当面、レンジ内での推移が続く」とのコメントも出ている。「調整が終了するまで数カ月かかる可能性があり、下落スピードを考慮すると、依然として調整局面だと考えている」とも述べていた。

　取引開始前までに発表になっている決算についてはまちまち。本日は引け後にアルファベット<GOOG>、インテル<INTC>が発表を予定。

　電子部品のテキサス・インスツルメンツ（ＴＩ）<TXN>が決算を受け上昇。１株利益、売上高とも予想を上回った。産業や自動車用部品の需要が回復した。第２四半期のガイダンスも公表し、予想を上回る見通しを示している。産業や自動車からの需要が回復。

　ＩＢＭ<IBM>が決算を受け時間外で下落。1株利益、売上高とも予想を上回るなど好決算ではあったものの、関税と連邦政府の支出削減が同社の事業に打撃を与えるとの投資家の懸念を和らげるには不十分との声も出ている。

　サウスウエスト航空<LUV>が決算を受け時間外で下落。同社は今年の成長計画を抑制すると表明。米貿易政策を巡る不透明感を背景に航空需要の減退を見込み、需要減に対応してコストを節減するため、下半期の輸送能力を削減する方針を示した。

　ＩＴ管理ソフトウエア開発のサービスナウ<NOW>が決算を受け時間外で上昇。進行中の残存履行義務（ｃＲＰＯ）も予想を若干上回っていた。また、ガイダンスでは第２四半期のサブスクの売上高の見通しが予想を若干上回っている。関税の脅威に直面する中でも、ソフトウェア需要が依然として堅調であることを示した。

　ブリトーなどメキシコ料理のファストフード店を展開するチポトレ・メキシカン・グリル<CMG>が決算を受け時間外で下落。既存店売上高が予想外の減収となったほか、売上高も予想を下回った。通期の既存店売上高の見通しも下方修正している。既存店売上高の減収は２０２０年第２四半期以来。

（NY時間08:59）（日本時間21:59）時間外
テキサス・インスツルメンツ<TXN>　166.52（+14.37　+9.44%）
ＩＢＭ<IBM>　229.58（-15.90　-6.48%）
サウスウエスト航空<LUV>　24.61（-0.91　-3.57%）
サービスナウ<NOW>　889.00（+76.30　+9.39%）
チポトレ・メキシカン<CMG>　48.19（-0.57　-1.17%）

アップル<AAPL>　204.23(-0.37　-0.18％)
マイクロソフト<MSFT>　375.35(+0.96　+0.26％)
アマゾン<AMZN>　181.48(+0.88　+0.49％)
アルファベット<GOOG>　157.70(-0.02　-0.01％)
テスラ<TSLA>　251.84(+1.10　+0.44％)
メタ<META>　520.95(+0.68　+0.13％)
エヌビディア<NVDA>　103.42(+0.71　+0.69％)
AMD<AMD>　91.10(+0.71　+0.79％)
イーライリリー<LLY>　831.00(+1.58　+0.19％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美


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