ダウ先物が下落　貿易摩擦と中東情勢で全体的にリスク回避の雰囲気＝米国株

米株価指数先物（6月限）（NY時間08:50）（日本時間21:50）
ダウ先物　42734（-174.00　-0.41％）
S＆P500　6011.50（-17.50　-0.29％）
ナスダック100先物　21832.25（-55.25　-0.25％）

　米株価指数先物市場でダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも下落。先ほど発表の５月の米生産者物価指数（ＰＰＩ）を受けて下げ幅を縮小しているものの、本日は軟調な展開となっている。

　貿易摩擦の激化と中東情勢が市場全体にリスク回避のムードを広げているようだ。トランプ大統領は、今後数週間で数十カ国の貿易相手国に対して一方的な関税を課す意向を表明した。また、イラン情勢が再び緊迫化してきており、米政府はきのう、中東地域が危険な場所になる可能性があるとして、同地域から米国人を退避させていると発表した。

　トランプ関税が経済に与える影響について疑問が残る中、再び最高値に近づいた米国株の反発は、慎重なムードによって足踏み状態となっている。堅調な企業収益と、関税の経済への影響がまだ限定的であることが、これまでの株反発を支えてきたが、市場はこの上昇がどこまで続くのか疑問視しているようだ。

　なお、本日は午後に米３０年債入札が実施され、市場も注目しているようだ。

　ボーイング<BA>が時間外で下落。インド・アーメダバードからロンドンのガトウィック空港へ向かっていたエア・インディアのボーイング７８７型機が、離陸直後に墜落した。ボーイングの最新鋭ワイドボディ旅客機「７８７ドリームライナー」による過去最悪の事故となる可能性がある。L＞　190.75（+14.37　+8.15%）

　オラクル<ORCL>が決算を受け時間外で上昇。クラウド・インフラ部門の売上高が予想を若干下回るなど冴えない決算ではあったものの、２６年度通期に力強い見通しを示したことで買いが広がっている。

　次世代原発を手掛けるオクロ<OKLO>が時間外で反落。最大４億ドルの増資計画を発表。ゴールドマン<GS>、バンカメ<BAC>のほか、シティグループ<C>、ＪＰモルガン<JPM>が共同主幹事を務める予定で、取引は６月１６日に完了する見通し。

　トミー・バハマやリリー・プルツァーなどのアパレルブランドを手掛けるオックスフォード・インダストリーズ<OXM>が決算を受け時間外で下落。ガイダンスを嫌気している。第２四半期の１株利益の見通しが予想を大きく下回ったことや、通期の１株利益の見通しも下方修正した。

　ゲームストップ<GME>が時間外で大幅続落。１７．５億ドル相当の転換社債の発行を計画していると発表した。これは今年最大規模の株式連動型証券の発行の１つとなる見通し。ゼロクーポンによる発行。

（NY時間09:00）（日本時間22:00）時間外
ボーイング<BA>　203.50（-10.50　-4.91%）
オラクル<ORCL>　192.50（+16.12　+9.14%）
オクロ<OKLO>　64.05（-3.98　-5.85%）
オックスフォード・インダストリーズ<OXM>　45.41（-4.62　-9.23%）
ゲームストップ<GME>　23.61（-4.94　-17.30%）

アップル<AAPL>　199.45(+0.67　+0.34％)
マイクロソフト<MSFT>　476.13(+3.51　+0.74％)
アマゾン<AMZN>　212.29(-0.91　-0.43％)
アルファベットC<GOOG>　178.07(-0.72　-0.40％)
アルファベットA<GOOGL>　176.60(-0.75　-0.42％)
テスラ<TSLA><TSLA>　322.61(-3.82　-1.17％)
メタ<META><META>　691.60(-2.54　-0.37％)
エヌビディア<NVDA>　141.69(-1.14　-0.80％)
ＡＭＤ<AMD>　120.61(-0.53　-0.44％)
イーライリリー<LLY>　806.00(-2.61　-0.32％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース