ダウ先物は上昇　関税の最新動向を注視する中で下げ一服＝米国株

米株価指数先物（9月限）（NY時間08:43）（日本時間21:43）
ダウ先物　44651（+139.00　+0.31％）
S＆P500　6286.75（+14.75　+0.24％）
ナスダック100先物　22940.50（+43.75　+0.19％）

　きょうの米株価指数先物市場で、ダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも上昇。トランプ大統領による関税政策の最新動向を注視する中、株価指数先物はここ数日の下げを一服している。前日はトランプ大統領が新たな関税方針を発表したことを受け、投資家は慎重な姿勢を強めた。

　トランプ大統領は日本と韓国を含む対象国への関税について「８月１日の日程も内容も変更なし。延長もしない」と明言。さらに銅輸入に対する５０％の関税を発表したほか、今後、業種別の追加関税も予定していることを示唆した。また、米国に輸入される医薬品に対して最大２００％の関税を課す可能性も示唆。ただ、施行までには「１年－１年半の猶予を設ける」としている。

　一部からは「今回の関税発表は市場がまだ安泰ではないことを示す。ホワイトハウスは通商面での目標を達成しておらず、それが今後も株式市場のボラティリティの要因になる可能性がある」とのコメントも出ていた。

　本日は、ＮＹ時間の午後（日本時間１０日午前３時）に６月開催分のＦＯＭＣ議事録が公表される。投資家はＦＲＢが金融政策をどのように考えているかについてヒントを欲しがっている中、注目のイベントとなる。

　同ＦＯＭＣで公表された理事の金利見通し（ドット・プロット）は、中央値は今年残りの期間で２回の利下げを示唆していたが、理事の見解は二分しており、年内据え置きを予想する少数派が増えていることも示されていた。

　通信キャリアのＴモバイルＵＳ<TMUS>が時間外で下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価を２００ドルに設定した。同社の株価パフォーマンスの低迷は今後も続くと予想しており、プレミアムなバリュエーションは高過ぎると指摘している。

　自動運転技術開発のモービルアイ<MBLY>が時間外で下落。親会社のインテル<INTC>が４５００万株を売り出すと発表した。本日売り出し価格を決定する予定。１日で売却する計画で、前日終値から算出すると、調達額は８億３８８０万ドルに達する。

　燃料電池や分散型発電などの発電プラットフォーム開発を手掛けるブルーム・エナジー<BE>が時間外で上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を３３ドルに設定した。

　ＮＹ市場に上場の空飛ぶタクシーを手掛ける英バーティカル・エアロスペース<EVTL>が時間外で大幅安。６０００万ドル規模の増資計画を発表した。

　医療機器のＲｘサイト<RXST>が時間外で急落。前日引け後に４－６月期（第２四半期）の暫定決算と通期のガイダンスを公表し、第２四半期の売上高見通しが予想を下回ったほか、通期の売上高見通しも下方修正した。

（NY時間08:53）（日本時間21:53）時間外
ＴモバイルＵＳ<TMUS>　231.50（-4.47　-1.89%）
モービルアイ<MBLY>　18.39（-0.25　-1.34%）
ブルーム・エナジー<BE>　25.73（+1.43　+5.88%）
バーティカル・エアロ<EVTL>　4.74（-2.21　-31.80%）
Ｒｘサイト<RXST>　6.59（-6.20　-48.48%）

アップル<AAPL>　209.45(-0.56　-0.27％)
マイクロソフト<MSFT>　500.19(+3.57　+0.72％)
アマゾン<AMZN>　221.18(+1.82　+0.83％)
アルファベットC<GOOG>　176.08(+0.92　+0.53％)
アルファベットA<GOOGL>　175.20(+0.84　+0.48％)
テスラ<TSLA><TSLA>　297.60(-0.21　-0.07％)
メタ<META><META>　722.50(+1.83　+0.25％)
エヌビディア<NVDA>　160.93(+0.93　+0.58％)
ＡＭＤ<AMD>　138.64(+0.82　+0.59％)
イーライリリー<LLY>　781.50(+3.84　+0.49％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース