ダウ先物は小幅安　まちまちな小売決算を消化しつつ、ジャクソンホール待ち＝米国株

米株価指数先物（9月限）（NY時間08:40）（日本時間21:40）
ダウ先物　44974（-25.00　-0.06％）
S＆P500　6423.50（-9.00　-0.14％）
ナスダック100先物　23409.50（-60.00　-0.25％）

　きょうの米株価指数先物市場でダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも小幅安で推移。投資家は小売大手のまちまちな決算を消化しつつ、今週のジャクソンホールでのパウエル議長のスピーチを待っている。

　取引開始前にターゲット<TGT>とロウズ<LOW>が決算を発表していたが、ターゲットは売上高の１桁台前半の減収を引き続き見込み、ＣＥＯの交代も発表したことから時間外で大幅安。一方、ロウズは決算が予想を上回る決算を発表し、時間外で株価は上昇している。

　前日下げを先導したＩＴ・ハイテク株は時間外でまちまち。ＡＩ関連株は調整が必要との見解も出ており、企業の９５％が生成ＡＩへの投資で見返りを得られていないとの報告も出ている。その意味でも来週のエヌビディア<NVDA>の決算はこれまで以上に重要性を増しているとも指摘されている。

　本日は午後に７月開催分のＦＯＭＣ議事録が公表される。政策金利は据え置かれたが、ウォラー、ボウマン両理事が反対票を投じ、１９９３年以来初めて２人の投票権を持つ理事が同時に反対する事態となった。

　ＦＲＢの利下げに対する市場の見方に変化はなく、短期金融市場では９月ＦＯＭＣの利下げの可能性を８０％程度で織り込んでいる。

　一部からは、「ジャクソンホール会合はパウエル議長に再び利下げへの言及を行う機会になると予想している。直近のインフレ指標には一部に強さが見られるものの、ＦＯＭＣ内のハト派を思い留まらせるほどではない」とのコメントも出ている。

　ホームセンター２位のロウズ・カンパニーズ<LOW>が決算を受け時間外で上昇。通期の売上高見通しを上方修正している。

　ディスカウントストア２位のターゲット<TGT>が決算を受け時間外で大幅安。通期のガイダンスは従来見通しを維持し、売上高は１桁台前半の減収を引き続き見込んだ。同社はまた、現ＣＯＯフィデルケ氏がコーネルＣＥＯの後任として就任する人事も発表。

　レンタカーのハーツ・グローバル<HTZ>が時間外で上昇。同社が中古車販売をアマゾン<AMZN>の自動車関連ＥＣサービス「アマゾン・オートズ」で開始すると伝わった。

　化粧品のエスティローダー<EL>が決算を受け時間外で下落。通期の１株利益の見通しが予想を下回っている。関税の影響で１億ドルの利益圧迫を見込んでいる。

　住宅用家具のレイジーボーイ<LZB>が決算を受け時間外で大幅安。既存店売上高が減収となったほか、１株利益が予想を下回った。第２四半期のガイダンスも公表し、予想を下回る売上高見通しを示している。

（NY時間08:50）（日本時間21:50）時間外
ロウズ<LOW>　263.25（+6.89　+2.69%）
ターゲット<TGT>　94.10（-11.26　-10.69%）
ハーツ<HTZ>　5.70（+0.50　+9.61%）
エスティローダー<EL>　84.30（-5.57　-6.20%）
レイジーボーイ<LZB>　30.85（-8.26　-21.12%）

アップル<AAPL>　229.45(-1.11　-0.48％)
マイクロソフト<MSFT>　510.96(+1.19　+0.23％)
アマゾン<AMZN>　226.78(-1.23　-0.54％)
アルファベットC<GOOG>　201.27(-1.22　-0.60％)
アルファベットA<GOOGL>　200.56(-1.01　-0.50％)
テスラ<TSLA>　328.29(-1.02　-0.31％)
メタ<META>　747.76(-3.72　-0.50％)
エヌビディア<NVDA>　176.14(+0.50　+0.28％)
ＡＭＤ<AMD>　164.69(-1.86　-1.12％)
イーライリリー<LLY>　706.00(+2.79　+0.40％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース