ダウ先物は続伸　重要イベント目白押しの中、強気ムード広がる＝米国株

米株価指数先物（12月限）（NY時間08:32）（日本時間21:32）
ダウ先物　47943（+231.00　+0.49％）
S＆P500　6917.50（+9.25　+0.14％）
ナスダック100先物　26019.50（+55.75　+0.22％）

　きょうの米株価指数先物市場、ダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも上昇し、本日も続伸して始まりそうだ。前日は米中協議進展への期待で米株式市場は３つの主要株価指数が最高値を更新。

　明日からの重要イベントを前に、市場には強気ムードが広がっているが、その内容を見極めたい意向も強い。明日はＦＯＭＣの結果が発表されるほか、マグニフィセント７の決算も引け後から始まる。米中首脳会談も３０日に予定。

　ＦＯＭＣについては追加利下げが確実視されているものの、１２月のＦＯＭＣを巡ってパウエル議長がどのような発言を行うかに注目が集まっている。先週の米消費者物価指数（ＣＰＩ）は予想こそ下回っていたとは言え、根強い高インフレは継続。米政府機関閉鎖で経済指標を確認できない中、議長はオープンな姿勢を強調してくるのではとも見られている。

　ここに来て期待感が急速に高まっている米中首脳会談については、レアアース輸出規制、大豆購入、ＴｉｋＴｏｋに関する問題を含む合意の枠組みで一致したとも報じられている。

　マグニフィセント７の決算については、巨額のＡＩ投資を正当化する好調な内容になるとの楽観的な見方が広がっている状況。マグ７だけでＳ＆Ｐ５００全体の約４分の１の時価総額を占めている。なお、ここまでの決算シーズンは総じて堅調な滑り出しとなっている。

　ストラテジストは「堅調な企業決算、インフレ圧力の緩和、利下げ観測、そして米中首脳会談への期待が買い圧力を支えている。今週はナスダック１００構成企業３０社の決算が予定されており、ファンダメンタルズの強さが焦点となる週になるだろう」と述べている。

　医療保険最大手のユナイテッドヘルス<UNH>が決算を受け時間外で上昇。同社は大規模な混乱を経て、ようやく安定を取り戻しつつある兆候を示した。かつては四半期ごとに予想を上回ることで知られていた同社だが、今回のガイダンスの再引き上げは投資家心理の転換点となる可能性がある。

　貨物輸送のＵＰＳ<UPS>が決算を受け時間外で大幅高。予想を上回る第４四半期の売上高見通しを示した。同社は、コストを大幅に削減し、配送ネットワークを再構築する計画が成果を上げ始めていることが示された。

　決済サービスのペイパル<PYPL>が決算を受け時間外で大幅高。通期の１株利益の見通しを上方修正した。また、同社は、デジタルウォレットをチャットＧＰＴに統合するためオープンＡＩとの提携を発表したこと好感されている。

　マイクロン・テクノロジー<MU>が時間外で下落。競合の韓国サムスン電子が高帯域幅メモリ（ＨＢＭ）の価格を３０％引き下げるとの報道を受けたもの。

　半導体のコルボ<QRVO>が時間外で大幅高。スカイワークス<SWKS>が同社の買収を検討していたと伝わった。ザ・インフォメーションが関係者の話として伝えた。両社ともアップル<AAPL>のサプライヤーとして知られる。

（NY時間08:42）（日本時間21:42）時間外
ユナイテッドヘルス<UNH>　381.00（+15.02　+4.10%）
ＵＰＳ<UPS>　99.79（+10.57　+11.85%）
ペイパル<PYPL>　76.76（+6.51　+9.27%）
マイクロン<MU>　215.00（-5.10　-2.32%）
コルボ<QRVO>　102.00（+9.87　+10.71%）

アップル<AAPL>　268.45(-0.36　-0.13％)
マイクロソフト<MSFT>　532.88(+1.36　+0.26％)
アマゾン<AMZN>　228.52(+1.55　+0.68％)
アルファベットC<GOOG>　271.20(+1.27　+0.47％)
アルファベットA<GOOGL>　270.57(+1.30　+0.48％)
テスラ<TSLA>　456.09(+3.67　+0.81％)
メタ<META>　752.63(+1.81　+0.24％)
エヌビディア<NVDA>　193.10(+1.61　+0.84％)
ＡＭＤ<AMD>　258.38(-1.29　-0.50％)
イーライリリー<LLY>　824.80(-1.61　-0.19％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース