ダウ平均は横ばい　ナスダックも小動き＝米国株後半

NY株式6日（NY時間15:40）
ダウ平均　　　33538.25（-24.61　-0.07%）
ナスダック　　　13256.33（+26.90　+0.20%）
CME日経平均先物　32745（大証終比：+325　+1.00%）

　ＮＹ時間の終盤に入ってダウ平均は横ばいで推移している。きょうのＮＹ株式市場でダウ平均、ナスダックとも小幅な値動きに終始した。アップル<AAPL>が小幅ながらも続落していることが全体の雰囲気を重くしていた模様。前日は一時最高値を更新したものの、世界開発者会議（ＷＷＤＣ２０２３）で待望の複合現実（ＭＲ）ヘッドセット「ビジョン・プロ」を発表したのを機に利益確定売りが入った。きょうも時間外でその流れが続いている。

　アナリストからは、その製品や技術には楽観的な意見が聞かれるものの、３４９９ドル（約４９万円）という高価格帯であることから、当面は出荷台数が制限されるのではとの見方が広がっている。市場からは、「３兆ドル規模の時価総額の企業であれば、ある程度、尻尾が犬を振るようなものだ。アップルはその時価総額の大きさだけで広範な指数に影響を与える」といった声も聞かれた。

　ただ、全体的には様子見が広がり、市場は来週のＦＯＭＣでの利上げ一時停止の可能性とソフトランディングの見通しを考慮している。人工知能（ＡＩ）の発展に対する楽観的な期待や、ＦＲＢの利上げ一時停止期待で、米株式が過去数週間上昇した。６月相場に入って投資家も一息ついているようだ。

　米経済の減速が穏やかであれば、インフレや利上げに対する懸念が和らぎ、市場が企業業績に再び焦点を当てることになり、株式にとってプラスになる。ソフトランディングの見通しは、ここ数カ月でやや高まっており、そのことが市場で過小評価されている可能性がある。われわれが本当に見る必要があるのは、労働市場に大きな亀裂が生じていないことだといった指摘も出ている。

　仮想通貨取引所のコインベース<COIN>が大幅安。取引開始前に米証券取引委員会（ＳＥＣ）が、同社が米証券規則に違反したとして、ニューヨーク連邦裁判所に提訴すると伝わった。

　自動運転開発を手掛けるイスラエルのモービルアイ<MBLY>が下落。親会社のインテルが保有する同社のＢ株の一部を売却し、約１４．８億ドルを調達すると発表した。

　スクールバス製造のブルーバード<BLBD>が大幅安。筆頭株主のアメリカン・キャピタルと２位の株主のコリセウムが計５００万株を売り出すと発表した。

　ヘルスケアサービスのヘルスエクイティ<HQY>が決算を受け大幅高。通期の売上高および１株利益の見通しを大幅に上方修正した。

　通信機器のシエナ<CIEN>が決算を受け大幅安。数字は好調だったものの、受注に逆風が吹いているとの指摘が出ていた。

　ＡＭＤ<AMD>が上昇。アナリストが目標株価を従来の１１０ドルから１５０ドルに引き上げた。投資判断は「買い」を継続。

　ボーイング<BA>が下落。７８７ドリームライナーの製造過程で欠陥部品が発見されたため、納入を延期する予定であることを明らかにした。

　アパレル製造・販売のＧ３アパレル<GIII>が決算を受け大幅高。通期の見通しを上方修正した。

コインベース<COIN>　51.41（-7.30　-12.43%）
モービルアイ<MBLY>　42.03（-0.34　-0.80%）
ブルーバード<BLBD>　22.96（-2.18　-8.67%）
ヘルスエクイティ<HQY>　65.37（+6.53　+11.10%）
ボーイング<BA>　206.94（-1.84　-0.88%）
Ｇ３アパレル<GIII>　20.88（+4.49　+27.39%）
トップゴルフ・キャロウェイ<MODG>　19.17（+0.88　+4.78%）
アクシネット<GOLF>　48.66（+2.04　+4.38%）

アップル<AAPL>　179.23（-0.36　-0.20%）
マイクロソフト<MSFT>　333.53（-2.41　-0.72%）
アマゾン<AMZN>　126.24（+0.94　+0.75%）
アルファベットC<GOOG>　127.77（+1.14　+0.90%）
テスラ<TSLA>　218.98（+1.37　+0.63%）
メタ・プラットフォームズ<META>　271.19（-0.21　-0.08%）
ＡＭＤ<AMD>　123.43（+5.50　+4.66%）
エヌビディア<NVDA>　385.85（-5.86　-1.50%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美