ダウ平均は３００ドル超の下げ　ＦＯＭＣ後の流れが本日も続く＝米国株後半

NY株式21日（NY時間15:54）
ダウ平均　　　34095.98（-344.90　-1.00%）
S＆P500　　　　4339.58（-62.62　-1.42%）
ナスダック　　　13241.28（-227.85　-1.69%）
CME日経平均先物　32155（大証終比：-255　-0.79%）

　ＮＹ時間の終盤に入って、ダウ平均は下げ幅を広げており、３００ドル超の下げとなっている。きょうのＮＹ株式市場でダウ平均は続落。米株式市場では前日のＦＯＭＣ後の流れが本日も続いている。政策金利は予想通りに据え置かれたものの、ＦＯＭＣ委員の金利見通し（ドット・プロット）では年内にあと１回の追加利上げの可能性が示唆されたほか、２０２４年は年末までに５．００－５．２５％を見込んだ。６月は２０２４年末までに４．５０－４．７５％まで利下げを予測していたことから、上方修正した格好となっている。

　市場にはタカ派なムードが広がっており、きょうも米国債利回りは上昇。原油相場がＮＹ時間にかけて買い戻しが膨らんでおり、プラスに転じていることも、米株式市場の売りに繋がっている模様。

　前日のＦＯＭＣは、これまでＦＲＢが示していた「より高く・より長く」金利水準を据え置くとの方針を具体的に示唆した格好となった。また、パウエル議長が「ソフトランディングはまだ可能だが、基本シナリオではない」とコメントしたことも株式市場のセンチメントを圧迫している模様。

　特にＩＴ・ハイテク株の下落が目立ち、ナスダックは大幅安。市場からは、「金利が高止まりするのであれば、投資家は成長株購入を見直す可能性がある」とのコメントも聞かれた。

　アマゾン<AMZN>が６日続落。アナリストが同社の第４四半期の営業利益について、新たな圧迫要因が出現すると見ているようだ。

　貨物輸送のフェデックス<FDX>が上昇。前日引け後の決算を好感。通期の１株利益のレンジ下限を上方修正した。前年に実施した人員削減などのコスト削減策と好調な価格設定、そして、主要ライバルからの乗り換えの恩恵を受けた。

　シスコシステムズ<CSCO>がデータ分析用のソフトウエアを手掛けるスプランク<SPLK>を約２８０億ドルで買収することで合意した。１株１５７ドルの現金での買収。スプラングの株価は大幅高となっている。

　アーム<ARM>の売りが続いており、株価はＩＰＯ価格の５１ドルを一時下回った。一時４９．８５ドルと５０ドルも下回る場面も見られた。

　ブロードコム<AVGO>が下落。アルファベット<GOOG>傘下のグーグルの幹部が、同社をＡＩチップのサプライヤーから外すことを広く検討したと伝わった。

アーム<ARM>　51.19（-1.72　-3.25%）
フェデックス<FDX>　262.44（+11.92　+4.76%）
ブロードコム<AVGO>　811.08（-19.49　-2.35%）
クラウドストライク<CRWD>　162.82（-1.07　-0.65%）
スプランク<SPLK>　144.33（+24.74　+20.68%）
シスコシステムズ<CSCO>　53.36（-2.15　-3.86%）

アップル<AAPL>　174.01（-1.48　-0.84%）
マイクロソフト<MSFT>　320.11（-0.66　-0.21%）
アマゾン<AMZN>　129.54（-5.75　-4.25%）
アルファベットC<GOOG>　131.59（-3.00　-2.23%）
テスラ<TSLA>　256.56（-6.03　-2.30%）
メタ・プラットフォームズ<META>　296.50（-3.18　-1.06%）
ＡＭＤ<AMD>　96.01（-4.34　-4.32%）
エヌビディア<NVDA>　411.20（-11.19　-2.65%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美