ダウ平均は３日続伸　ＩＴ・ハイテク株に買い優勢　ネットフリックスが大幅高＝米国株序盤

NY株式22日（NY時間11:49）（日本時間01:49）
ダウ平均　　　44130.56（+104.75　+0.24%）
ナスダック　　　20038.23（+281.45　+1.42%）
CME日経平均先物　39975（大証終比：+395　+0.99%）

　きょうのＮＹ株式市場でダウ平均は伸び悩んでいるもののプラス圏は維持しており、３日続伸となっている。前日のポジティブな雰囲気は続いており、特にＩＴ・ハイテク株への買いが優勢となっている。ナスダックはオラクル<ORCL>やエヌビディア<NVDA>、マイクロソフト<MSFT>といった銘柄が支え、大幅高となっている状況。

　トランプ大統領が前日、ＡＩインフラへの投資資金として１０００億ドルの共同事業を発表したことが引き続き好感されている。今後４年で５０００億ドル以上まで拡大する計画に、本日も盛り上がりを見せているようだ。

　トランプ政権によるＡＩへの資金提供計画と適度な関税への期待で市場には楽観的ムードが広がっており、トランプ政権の誕生とともに減税や規制緩和などを期待したトランプトレードを復活させている。トランプ大統領はカナダとメキシコへの課税検討の発言後、早ければ２月１日から中国に対して１０％の関税を課すことを検討とも言及していたが、市場の楽観ムードに変化はない。

　関税リスクにもかかわらず、米株式市場は１２月の調整を経て、今年に入ってから、企業に友好的な新政権への楽観論から株価は上昇。Ｓ＆Ｐ５００は１２月に２．５％下落したが、今年に入ってすでに２．９％上昇している。

　「投資家は、特に規制緩和やエネルギー関連において、トランプ新政権による市場に優しい一連の大統領令を歓迎。しかし、関税への恐れは依然背後に潜んでいる」との声も聞かれた。

　取引開始前までに発表になっている決算にポジティブな反応が示されていることも、雰囲気を明るくしている。

　ネットフリックス<NFLX>が決算を受け大幅高。有料会員数が１８９１万人増と予想の２倍以上の増加となったほか、１株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の売上高見通しを上方修正している。

　Ｐ＆Ｇ<PG>が決算を受け上昇。１株利益、売上高とも予想を上回った。通期のガイダンスも公表し、１株利益は従来の見通しを維持した。予想は上回っている。既存事業売上高は販売数量の増加により予想を上回り、成長の大半が値上げによるものだった前四半期までの状況とは一転した。

　ストレージのシーゲイト・テクノロジー<STX>が決算を受け上昇。１株利益、売上高と予想を上回った。第３四半期のガイダンスも公表し、予想を上回る１株利益の見通しを示している。

　ジョンソン＆ジョンソン<JNJ>は好決算を発表したものの株価は下落。為替の影響が予想以上に大きく、同社の２０２５年のガイダンスに逆風となっていると指摘。また、同社は医療技術部門の売上高も発表したが、４四半期連続で予想を下回った点もネガティブに捉えている模様。

　ホテルやリゾート向けアプリ開発のアジリシス<AGYS>が決算を受け大幅安。通期の売上高見通しを下方修正した。

　バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ<BRK.B>が下落。同社傘下のパイロット社が、米国のガソリンスタンド「パイロット・フライングＪ」とトラックストップ（サービスエリア）に再び焦点を当てるため、国際石油取引事業を閉鎖する意向だと伝わった。

ネットフリックス<NFLX>　964.51（+94.83　+10.90%）
オラクル<ORCL>　183.87（+11.30　+6.55%）
シーゲイト<STX>　111.44（+10.19　+10.06%）
Ｐ＆Ｇ<PG>　166.38（+4.66　+2.88%）
ジョンソン＆ジョンソン<JNJ>　143.22（-4.93　-3.33%）
アジリシス<AGYS>　99.61（-26.30　-20.89%）
バークシャー＜BRK/B＞　457.30（-11.28　-2.41%）

アップル<AAPL>　221.76（-0.88　-0.40%）
マイクロソフト<MSFT>　442.89（+14.39　+3.36%）
アマゾン<AMZN>　234.94（+4.23　+1.83%）
アルファベットC<GOOG>　201.72（+2.09　+1.05%）
テスラ<TSLA>　421.25（-2.82　-0.66%）
メタ<META>　632.29（+15.83　+2.57%）
ＡＭＤ<AMD>　125.01（+2.73　+2.23%）
エヌビディア<NVDA>　146.42（+5.59　+3.97%）
イーライリリー<LLY>　756.90（+14.55　+1.96%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美