ダウ平均は下げ幅拡大　エヌビディアが伸び悩み、全体の雰囲気が悪化＝米国株後半

NY株式24日（NY時間15:42）
ダウ平均　　　34183.02（-289.96　-0.84%）
ナスダック　　　13501.70（-219.33　-1.60%）
CME日経平均先物　31755（大証終比：-465　-1.46%）

　ＮＹ時間の終盤に入ってダウ平均は下げ幅を広げる動きが出ている。きょうのＮＹ株式市場でダウ平均が反落したほか、ＩＴ・ハイテク株も戻り売りに押され、ナスダックは大幅安となった。前日引け後に決算を発表したエヌビディア<NVDA>が伸び悩んだことが市場のムードを重くした。

　エヌビディアは今回も前四半期に引き続き、驚くほどの好決算およびガイダンスを発表し、今年のＩＴ・ハイテク株を押し上げている人工知能（ＡＩ）分野に新たな弾みをつけている。ＡＩ関連の需要が予想以上に旺盛で、データセンター部門の売上高が予想を大きく上回ったほか、第３四半期のガイダンスも強気の見通しを示した。

　エヌビディアの決算が、８月に入って低迷している株式市場に力を与えることができるか、きょうの市場は注目されたが、買い一巡後に伸び悩んだことで、決算を受けて時間外で上昇していた他の半導体およびＡＩ関連株も次第に売りに押され、ＩＴ・ハイテク株全体に波及している。

　次のイベントは明日のジャクソンホールでのパウエルＦＲＢ議長の講演だが、市場ではタカ派色を残す内容になるとの見方が優勢。昨年はパウエル議長の講演に株式市場は大幅安となり、その後も下げ足を早めていた。しかし、今年は昨年とは違い、無難に通過できるのではとの声も出ている。

　ダウ平均に関しては、ボーイング<BA>の下げが圧迫。同社のサプライヤーであるスピリット・エアロシステムズ<SPR>が、７３７型機の一部モデルに品質問題があることを認めた。

　アパレルのゲス<GES>が決算を受け大幅高。通期の１株利益の見通しを上方修正した。

　ウェブデータ分析用ソフトウエアのスプランク<SPLK>が決算を受け大幅高。通期の売上高および営業利益率の見通しを上方修正した。今回の決算を受けて目標株価を１５０ドルに引き上げたアナリストもいた。

　ディスカウントショップのダラー・ツリー<DLTR>が決算を受け下落。見通しが予想を下回った。

　クラウドを活用したビッグデータの保管分析サービスを手掛けるスノーフレイク<SNOW>が決算を受け下落。第３四半期の製品売上高の見通しが予想を下回ったことが嫌気された。

ボーイング<BA>　217.33（-11.26　-4.92%）
スピリット・エアロ<SPR>　20.10（-2.88　-12.52%）
ゲス<GES>　23.24（+4.93　+26.93%）
スプランク<SPLK>　112.89（+12.96　+12.97%）
ダラー・ツリー<DLTR>　123.70（-18.52　-13.02%）
スノーフレーク<SNOW>　148.71（-6.99　-4.49%）

スーパー・マイクロ<SMCI>　263.32（-14.29　-5.15%）
Ｃ３・ａｉ<AI>　28.88（-3.72　-11.41%）
パランティア<PLTR>　14.20（-1.10　-7.19%）
サウンドハウンウドＡＩ<SOUN>　2.25（-0.20　-7.99%）

アップル<AAPL>　176.57（-4.55　-2.51%）
マイクロソフト<MSFT>　320.97（-6.04　-1.85%）
アマゾン<AMZN>　132.41（-3.11　-2.29%）
アルファベットC<GOOG>　131.15（-2.06　-1.55%）
テスラ<TSLA>　230.72（-6.15　-2.59%）
メタ・プラットフォームズ<META>　287.76（-6.49　-2.20%）

エヌビディア<NVDA>　474.01（+2.85　+0.60%）
ＡＭＤ<AMD>　101.55（-7.88　-7.20%）
インテル<INTC>　32.58（-1.40　-4.12%）
ブロードコム<AVGO>　855.19（-21.39　-2.44%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美